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Zendeskでチャット中心の
カスタマーサポートに移行し、
少ないリソースで、より速く、
より質の高い対応を可能に

ソニーネットワークコミュニケーションズは、クラウド勤怠管理システム「AKASHI」のカスタマーサポートにZendeskを導入。顧客が好むカジュアルなコミュニケーション手段として、従来からのメールや電話に加え、チャットサポートをスタート。質の高い対応を効率よく実現するとともに、顧客の声を開発、マーケティングに活かしている。

ソニーネットワークコミュニケーションズ 株式会社
「Zendeskでチャット中心のカスタマーサポートに移行し、少ないリソースで、より速く、より質の高い対応を実現しています。」

- 渡邊謙人 氏

法人サービス事業部門 クラウド・ネットワークサービス開発運用部 クラウドビジネス開発課リーダー - ソニーネットワークコミュニケーションズ 株式会社

ソニーネットワークコミュニケーションズは、クラウド勤怠管理システム「AKASHI」のカスタマーサポートにZendeskを導入。顧客が好むカジュアルなコミュニケーション手段として、従来からのメール や電話に加え、チャットサポートをスタート。質の高い対応を効率よく実現するとともに、顧客の声を開発、マーケティングに活かしている。

Zendeskソリューション導入の背景と課題

ソニーネットワークコミュニケーションズ(以下、SNC)では、2000年から、bit-drive(ビットドライブ)のブランド名で企業向けITソリューションサービスを提供してきた。「Connect to Value」をビジョンとするbit-driveは、クラウド時代にふさわしく、世の中のヒト・モノ・コトをつなげる革新的なサービス、アプリケーション、ソリューションの提供を通じて、お客様の成長と発展を後押ししている。

その多様なサービスラインナップのひとつに、シンプルで直観的な操作性を特徴とするクラウド勤怠管理システム「AKASHI(アカシ)」がある。2016年5月リリースというと歴史が浅く聞こえるが、2004年から提供してきた大企業向けの「インターネットタイムレコーダー」を前身とする。昨今の働き方改革の潮流を受け、スタートアップやベンチャーを含む小規模な企業にもアプローチしやすいよう、簡易的に使える新しいサービスとして開発された。

機能的に差別化が難しい勤怠管理において、SNCでは、顧客サポートの充実に多くの力を注いできた。SNCの法人サービス事業部門でクラウドビジネス開発課のリーダーを務める渡邊謙人氏は、「売って終わりではなく、運用をいかに定着させるかを重視してきましたが、新たに小規模市場を狙うとなると、専任の営業が個別に訪問して綿密なコンサルティングを行うスタイルでは限界がありました」と振り返る。

また、これまではあらゆるソリューションの窓口をヘルプデスクが担ってきたが、勤怠管理システムは法律の理解、労務管理の知識が求められるため、営業部門にエスカレーションされることも少なくなかったという。「カスタマー サポートを合理化するためには、わかりやすい製品にしたうえで、より多くの問い合わせを処理できる仕組みづくりが必要でした」と渡邊氏は語る。

Zendeskが選ばれた理由

インターネットタイムレコーダーをリリースした当初と比べ、ユーザー環境も大きく変化している。デジタルネイティブ世代が増え、コミュニケーションのあり方も様変わりした。LINEやFacebookメッセンジャーに代表されるように、リアルタイムのコミュニケーションが当たり前の時代だ。

AKASHIのリリースに合わせてAKASHI専用のコンタクトセンターを新設し、カスタマーサポートの仕組みそのものを見直すため、SNCは、複数部門を巻き込んでカスタマージャーニーマップを作成。顧客の行動や心理について理解を深めるなかでチャットに着目した。「AKASHIのユーザーは比較的若い層が多く、チャットはコミュニケーションの中心的手段になっています。普段から馴染みのあるチャネルで違和感なく使えるシステムとしてZendeskが候補に挙がりました」と渡邊氏。

さらに、「通信事業者はインシデントに対しセンシティブで、チャットの導入には 疑問の声もありました。しかし、このままメールと電話だけで対応し続けていたら、どれだけのスタッフと事業規模が必要かを逆算していくと、リスクよりメリットが上回ることは明らかでした」と強調する。

Zendesk導入の決め手となったのは、ローカルにアプリケーションをダウンロードさせるツールが多いなかで、完全なクラウド対応のソリューションであったこと。この点にこだわったのは、ゆくゆくはクラウドワーカーにカスタマーサポートをアウトソーシングしたい考えがあるからだ。

Zendesk導入の効果

AKASHIでは、顧客とのコミュニケーションチャネルとして、チャットのほか、メール、Webの問い合わせフォームを提供。「Zendesk Support」と「Zendesk Chat」により、サポートリクエストを一元的に管理している。また、「Zendesk Guide」を使用してヘルプセンターを構築。顧客はAKASHIのログイン画面からヘルプセンター内の記事に容易にアクセスできるだけでなく、ライブチャットにも速やかに遷移できる。このように、ヘルプセンターの外観や操作性をブランドのコンセプトに沿って柔軟にカスタマイズできる点でも、Zendeskの評価は高い。

AKASHIのリリース後は、ユーザーの急激な増加により問い合わせ件数が大幅に増えたが、電話サポートは減少傾向にある。反対に、当初3割弱だったチャットサポートは、半数以上を占めるまでに増えた。電話サポートに比べて省力化が進み、もともと少ないコンタクトセンターのリソースに余裕もできている。その理由を渡邊氏は、「電話では一人で複数件を同時にこなせませんが、チャットでは可能です。しかも、初回応答の目標時間が3分のところ、1~2分で回答できています」と説明する。

一方で、問い合わせ件数を減らす努力も欠かさない。顧客自身による問題解決を促すため、サポートチケットに付与したタグをもとに毎週のように問い合わせ傾向を分析。セルフサービス型コンテンツの充実を図るとともに、顧客の要望が多く、優先順位の高いものから開発に反映するなど、顧客の声を拾う仕組みとしてもZendeskが活躍している。こうしてサポート品質を高めつつ、リリース以降、こまめにバージョンアップを重ねてきたことで、製品そのものも確実に強化されている。「誰がどのように画面を見ているか、どこでつまずいているかが手に取るようにわかり、大変ありがたい」と渡邊氏が語るように、困っている顧客にはプロアクティブにアプローチすることも可能だ。

今後の展望

AKASHIの成功事例を受けて、bit-driveの他のソリューションでも導入を検討する声が挙がっている。「集客した顧客が触れる仕掛けをつくり、つまずいたときには手を差し伸べ、コンタクトの手間を最小限に抑えながら、届いたサポートリクエストにはできる限り手厚く回答する。そんなサイクルを回していきたい」と渡邊氏。先回りしてプッシュ型で問題解決を促す仕組みには、導入済みのWebサイト接客ツール「Tagment (タグメント)」との連携強化やFAQサイトの充実も欠かせない。

顧客が好むチャネルを通じて、カジュアルでありながら質の高いコミュニケーションを目指すAKASHI。Zendeskは、ただ合理的に顧客の問題を解決するだけにとどまらない。顧客の興味を喚起し、その声を拾い、製品を進化させ、顧客との絆を強めるなど、AKASHIの事業成長を支えるマーケティングプラットフォームとしても重要な役割を担っている。

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社について

インターネットサービスプロバイダーとして、個人向けに便利で快適な接続サービスやWebサービスを提供する一方、20年以上にわたり個人向け事業で培ってきた技術力やノウハウを活かして、法人向けにサービス事業、インテグレーション事業を展開している。